【珪藻土】水をグングン吸う天然素材って何者?

最近、バスマットや壁材でよく見かける「珪藻土」という素材が気になっていました。

水を吸いまくるって聞くけど、そもそも珪藻土って一体何なんでしょう?

調べてみると、思っていた以上に身近で驚きの素材だったことが分かりました!

1. 珪藻土の正体って何?

珪藻土は、実は植物プランクトンの殻が積み重なってできた天然素材なんです。

「珪藻」という藻類の一種の殻の化石が堆積してできた物質で、土や泥のようなものではありません。

珪藻という小さな生物が長い年月をかけて海や湖の底に積もり、それが地層となって形成されました。

つまり、珪藻土は自然が作り出した古代の遺跡の一種ということになります。

昔から火に強い土として知られており、七輪やコンロ、耐火断熱レンガの原料として使用されてきた歴史があるんです。

2. なぜそんなに水を吸うの?

珪藻土が驚異的な吸水力を持つ理由は、その多孔質な構造にあります。

珪藻の殻には0.1から1ミクロン、直径2から50ナノメートルという目に見えないほど小さな穴が無数に開いているんです。

この無数の細孔により、たった1gの珪藻土でボクシングのリング以上の表面積を持つことができるんです。

その莫大な表面に水と引き合う成分が存在するため、よく吸水するというわけなんですね。

珪藻土の吸水力

自重の2~3倍の液体を吸収可能で、表面積がボクシングのリングより広く(1gあたり)、無数の細孔による物理的・化学的作用で実現されています

3. 吸った水はどこに行くの?

珪藻土に吸収された水分は、珪藻土の穴の中で表面に吸着されている状態になります。

そして、湿度が低い場所に置いておくと、吸着された水分は自然に蒸発して空気中の水蒸気になります。

これはコップに入れた水が沸点より低い温度でも蒸発していくのと同じ仕組みなんです。

珪藻土は湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥しているときには放湿して室内に潤いを与える調湿機能を持っています。

この自然な呼吸のような働きにより、梅雨や暖房で乾燥しがちなシーズンも、部屋に珪藻土があるだけで自動的に調湿してくれるんですね。

4. 珪藻土ってどんなことに使われているの?

珪藻土の用途は思っている以上に幅広く、身近なところでたくさん活用されています。

家庭用品では、バスマットやコースター、壁材として人気が高まっています。

特にバスマットは濡れても自然乾燥するため、洗濯する必要がないというメリットがあります。

珪藻土を使う際の詳しい情報については、最終的な判断は自己責任でお願いします。

実際に使われている用途を見てみると、

・建材:壁材、床材、屋根材
・日用品:バスマット、コースター
・工業用品:フィルター、吸着剤
・食品製造:ビール、醤油、ワインなどの濾過

こんな感じで本当に幅広く活用されているんです。

意外なところでは、醤油やビールの製造過程でも活躍しています。

珪藻土の無数の孔に不純物が吸着され、まろやかで口当たりのよい状態に仕上げる濾過材として使われているんです。

5. 珪藻土にはどんな特徴があるの?

珪藻土には調湿性以外にもさまざまな優れた特徴があるんですよ。

耐火性に優れており、二酸化ケイ素を主成分とするため高温でも溶けにくく燃えにくい性質を持っています。

また、断熱性や防音性、脱臭・消臭機能もあるため、建材としても重宝されています。

珪藻土の主な特徴

1. 調湿性能(湿度を一定に保つ)
2. 吸水・放湿機能
3. 耐火性(融点がとても高い)
4. 断熱性・防音性
5. 脱臭・消臭効果
6. 抗菌・防カビ効果

ただし、植物プランクトンの残骸なのでとてもデリケートな素材でもあります。

衝撃に弱く、叩いたり落としたりすると割れてしまうことがあります。

また、お手入れを怠るとカビが生えることもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。

まとめ

珪藻土について調べてみて、思っていた以上に身近でおもしろい素材だということが分かりました。

植物プランクトンの殻が積み重なってできた天然素材で、無数の細孔による多孔質構造が驚異的な吸水力の秘密だったんです。

吸収した水分は自然に蒸発して調湿機能を発揮し、私たちの生活を快適にしてくれています。

バスマットから醤油の製造まで、様々な場面で活躍している珪藻土の魅力を知ることができました!