お風呂上がりに足を置くと、あっという間に水滴を吸い取ってくれる珪藻土マット。
でも吸い取った水って、いったいどこに消えているんでしょう。
実際に使っていると、ちょっと不思議な感覚になりました。
調べてみると、そこには珪藻土ならではの特殊な構造が関係していることが分かったんです!
1. 珪藻土の水はどこに入り込んでいるの?
珪藻土に吸い込まれた水は、目に見えないとっても細かい穴にしみ込んでいます。
珪藻土は植物プランクトンからできた素材で、表面に0.001mmから0.003mmの微細な穴がびっしりと開いているんです。
この穴の大きさはものすごく小さくて、なんとたった1gの珪藻土で、表面積がボクシングのリング以上の広さになります。
水分子はこの細かい穴にスーッと入り込み、珪藻土の表面に分子レベルで吸着された状態で保持されています。
一般的な珪藻土は、自分の重量の約150%の水分を吸収できるといわれています。この膨大な表面に水と引き合うOHという成分があるため、高い吸水性を発揮するんです。
2. 吸い込んだ水はなぜ乾くの?
珪藻土に吸収された水分は、時間が経つと自然に蒸発して空気中に戻っていきます。
表面的には乾いているように見えますが、実は珪藻土の内部の穴には十分に水分がたまっています。
その余分な水分は、目に見えない水蒸気という形でじわじわと珪藻土から抜けていくんです。
これは、珪藻土と水が引き合う効果より、水分子が蒸発して広い空間に広がろうという効果の方が大きくなるからです。
3. 速乾性の秘密は構造にあるの?
珪藻土が他の素材と違うのは、無数の微細な細孔による毛細管現象が働いていることです。
この細孔はその大きさによって分けられ、中でも適度な大きさの穴が吸放湿に最適とされています。
穴が大きすぎると吸水性はあっても放湿しにくく、逆に小さすぎると吸湿しやすいものの放湿が困難になります。
珪藻土の高い速乾性は、この絶妙なサイズの穴のバランスによって実現されているんですね。
1. 定期的に風通しの良い場所で乾燥させる
2. 汚れが気になったら軽く紙やすりでこする
3. 直射日光は避けて陰干しする
4. 湿気の多い場所での長期保管は避ける
こんな感じで手入れすれば、長く使い続けられます。
4. 湿度調整にも役立つって本当?
珪藻土は単に水を吸うだけでなく、周囲の湿度に応じて水分を放出する調湿機能も持っています。
部屋の湿度が高ければ吸収し、乾燥していれば放湿して室内に潤いを与える自然な呼吸作用があります。
この特性により、梅雨の時期は湿気を吸い取り、暖房でカラカラに乾燥しがちな冬は適度な湿気を放出してくれます。
コップに入れた水が沸点より低い温度でもサラサラと蒸発していくのと同じような仕組みで、最終的に空気中の水蒸気となって消えていくわけです。
ただし、この情報については自己責任で参考程度に留めておくのが良いでしょう。
まとめ
珪藻土に吸収された水は、無数の微細な穴に分子レベルで吸着され、その後自然に蒸発して空気中に戻っていく仕組みでした。
この現象は、植物プランクトンが作り出した精密な構造と、絶妙なサイズの穴による毛細管現象によるもの。
普段何気なく使っている珪藻土マットにも、こんな面白い科学が隠されていたなんて、ちょっと感動してしまいます!

