若い世代で身長低下が進んでいる?日本人男性の平均身長

最近街を歩いていると、若い男性で身長が低めの人が目立つような気がする。

実際のデータを調べてみたところ、この印象は決して気のせいではないことが分かりました!

日本人男性の平均身長について最新の統計を調べると、1980年代をピークに微減傾向が続いており、特に低出生体重児の増加が大きな要因として指摘されています。

1. 最新データで見る日本人男性の平均身長は?

2025年の最新統計によると、日本人男性の平均身長は約172.1cmとなっています。

世界195カ国の中では112位という順位です。

年齢別に詳しく見ると、20-29歳が170.3cm、30-39歳が171.5cmとなっており、世代による違いも見られます。

文部科学省の2024年度学校保健統計調査では、高校3年生男子(17歳)の平均身長は170.8cmとなっています。

これを過去のデータと比較すると、注目すべき傾向が浮かび上がってきます。

年代別平均身長データ

日本人男性全体:約172.1cm(世界112位)
20-29歳:170.3cm
30-39歳:171.5cm
高校3年生(17歳):170.8cm

実は日本では、戦後から1980年代まで平均身長が順調に伸び続けていたのですが、1990年代後半頃からその伸びが止まり、現在では微減傾向に転じています

2. 実際にどれくらい身長は下がったの?

具体的な数値を見ると、1980年生まれをピークにして、その後に生まれた世代では身長の低下が確認されています。

国立成育医療研究センターの研究によると、男性で約1.5cm、女性で約0.6cmの低下が報告されています。

特に2000年以降の傾向を見ると、高校生の身長がほぼ横ばいか微減の状態が続いています。

中学生以下では微増が見られるものの、高校生では実際に下がっているデータもあります。

この変化は決して劇的なものではありませんが、長期間にわたって続いているため、確実な傾向として捉える必要があります。

100年単位で見ると日本人の身長は約10cm伸びているので、最近の停滞や微減は注目すべき変化と言えるでしょう。

3. 身長低下の原因として何が考えられるの?

身長低下の最も大きな要因として、専門家が指摘しているのが低出生体重児の増加です。

出生時の体重が2500g未満の赤ちゃんが増えており、これらの子どもたちは成人後の身長が低くなりやすいことが研究で分かっています。

また現代の生活習慣も影響を与えています。

スマホの普及により夜更かしする子どもが増え、成長に必要な睡眠時間が削られているのです。

睡眠中に分泌される成長ホルモンが十分に働かないことで、身長の伸びに悪影響を与えている可能性があります。

・低出生体重児の増加(最大の要因)
・睡眠時間の不足(スマホによる夜更かし)
・栄養バランスの変化(野菜摂取量減少など)
・運動不足の増加

さらに栄養面でも変化が起きています。

令和5年の国民健康・栄養調査では、野菜摂取量が男性で直近10年間有意に減少していることが報告されており、栄養バランスの偏りが身長にも影響している可能性があります。

4. 他の要因として考えられることは?

身長に影響を与える要因として、日本人特有の「早熟化」も指摘されています。

思春期が早く来すぎると、成長期が短くなってしまい、最終的な身長が低くなってしまうケースがあるのです。

また遺伝的な要因も無視できません。

日本は島国で比較的均質な遺伝的背景を持つため、栄養状況などの環境改善による身長の伸びには限界があったとする説もあります。

戦後復興期の劇的な栄養改善効果が一段落し、遺伝的な限界に近づいた可能性も考えられます。

  • 早熟化による成長期の短縮
  • 遺伝的限界への到達
  • 先進国共通の現象

国際的に見ると、韓国や中国などアジア諸国でも似たような傾向が見られており、先進国共通の現象という側面もあります。

一方でオランダなど北欧諸国では依然として身長が伸び続けている国もあり、環境要因の重要性が改めて注目されています

まとめ

最新のデータを調べた結果、日本人男性の平均身長は確実に横ばい〜微減傾向にあることが分かりました。

1980年代をピークに約1.5cmの低下が報告されており、若い世代で身長が低い人が増えているという実感は統計的にも裏付けられています。

最大の要因は低出生体重児の増加で、現代の生活習慣による睡眠不足や栄養バランスの変化もじわじわと影響しているようです。

ただし身長は遺伝的要因も大きいため、個人差があることを理解し、最終的な判断は自己責任で行うことが重要です。

社会全体の健康を考える上で、とても興味深いデータでした!